前回、豚由来水溶性エラスチンによるACE阻害効果についてお話しました。
エラスチンは健康食品だけでなく化粧品素材としても注目されている事は以前から知られています。
今回は保湿効果と美白効果に着目しました。
化粧用ファームエラスチンは、分子量測定にて低分子から高分子にかけて幅広い分子量分布を示していることが大きな特徴です。
また、アミノ酸分析の結果から、総アミノ酸量のうち疎水性アミノ酸や、エラスチン特有の架橋アミノ酸であるデスモシンおよびイソデスモシンも豊富に含まれています。
実験では、培養表皮にファームエラスチン溶液を添加したところ培養表皮内の水分量が保持され、保湿剤としての有用性が示唆されました。
さらに、美白効果としての効果を期待しメラニンの生成に関与する酵素「チロ シナーゼ」 の 活性を阻害する かどうかを検討したところ、穏やかな阻害効果を示しました。
本研究の結果から、エラスチンは健康な肌を維持するための安全性の高い化粧品開発に寄与できる事が分かります。
簡単にご説明をしましたが、エラスチンの有用性を示す論文にこれからもご期待下さい。